かーちんです。
本日は途中になっていた、デザートローズの歴史を辿るシリーズの7回目です。
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店を始めてから5年目の2005年は、今になって振り返ってみると、ひとつの大きなターニングポイントの年でした。
その象徴となったのが、同年末、東京乃木坂にあるギャラリーEGGにての、画家のくぼやまさとるさんとデザートローズのジュエリークラフトマン太陽の二人展開催です。
それまでは全てのオリジナル商品は石に合わせて一点ずつ手作りしていました。
店をオープンしてから独学で彫金を始めた太陽のウデは、何年も日々作り続けていくうちに、初めの頃とは見違えるようになっていました。
また太陽持ち前の独特のセンスも輝きを増し、売れてしまえばおしまいの一点ものとしておくには惜しいような作品が生まれては、 お客様のもとへと旅立って店から消えて行く状況が続いていました。
以下はそれまでの作品のほんの一例ですが、全て石に合わせて地金から制作をしたものです。
どれをとっても大変手間のかかるもので、お客様が増えてくださるほど需要と供給のバランスがひじょうに難しくなってきます。
そこで、デザイン性の高い作品は、キャストという型を取って鋳造による複製ができる方向へシフトした方が、お客様も喜んでいただける機会が増えますし、店として続けていくにももはやそれは欠かせないこととなってきました。
またそれはクラフトマンの太陽にとっては、石に合わせてデザインを考えることからもっと自由に自分スタイルのデザインを作っていくという新たなチャレンジをする機会となったのです。
そして太陽にとって、この作品展は石に頼らないデザイン作りをテーマに制作を進め、デザートローズの定番ジュエリーを作るとてもよいきっかけとなったのでした。
とはいえ、もともと天然石の美しさに魅了された私たちですから、ひとつひとつの石を大切に、その石がより美しく魅力的に見えるようにジュエリーを作っていくという気持ちには、今もまったく変わりはありません。
むしろキャスト(型取り~鋳造による複製)は、石の魅力を表現する幅を広げてくれることになりました。
ちょうど昨日ご案内をさせていただいた新作のペンダントネックレスのように。
デザインベースは一緒ですが、ネ、石によってペンダントの表情が全然違うでしょ?
どれもそれぞれに違った個性があり、その個性に合ったお客様のもとへと届くことになるでしょう。
と、こうしたことが出来るようになったというわけです(^-^)
デザートローズの回顧録は、のんびりまだまだ続きそうです。